デザインする目的
デザインする目的
デザインの話その2です。
大概の人が「デザイン」と聞いて思い浮かべるのは
主にその見てくれではないでしょうか。
もうちょっと突っ込んだ方なら、機能性も含む、
と思うかもしれませんが。
実際のところ私が考えるデザインとは、
「全体最適」のことです。
とかく日本人は「部分最適」にこだわりがちなんですが、
高度経済成長期にはそれで良かったかもしれませんけど
今の時代、それじゃ不十分ではないかと思うんです。
個人的には家電メーカーの不振の一端もそれが原因だと思います。
確かに機能的には優れてるかもしれないけど、
それが必ずしも消費者に受け入れられるかといえば
そうでもないわけです。
むしろ要らない機能の方が多い気も。
以前アップルの例を挙げましたけど、ジョブズが優れていたのは
常に全体最適に焦点を当てていたからだと思います。
http://hori-kensetsu.com/index.php?QBlog-20140912-1
ipodなんてものは、基本ウォークマンとそう変わらないのに、
なぜあんなに売れているのか。
ジョブズは「音楽を聴く」ということ自体を刷新させたからです。
彼の頭の中には音楽を聴くという行為の全体最適像が見えていたと思います。
更にジョブズが凄いのは、音楽に限らず、
全てにおいて全体最適化しようと考えていたことです。
ipodに限らず、iphoneやmacがあれだけ売れているのを見れば歴然です。
何でアップル信者があんなに多いのかと言えば
また違った理由もあるんでここでは割愛しますが
結果だけを見たらアップルが売れているのは
多くの人に受け入れられているからです。
閑話休題。
さっきから全体最適なんて分かったようなこと連呼してますが、
全体最適を目指すには最終目的が決まってなければできません。
ただ全体最適とか言ったところで、目的をどこに置くかによって
辿り着くところは天と地ほどの差が生まれてしまいますからね。
まあ、アップルの場合は規模が大きすぎてちょっとアレですけど、
私の場合はもう少し個人個人のレベルまで落として考えています。
家の場合、最終的にはそこに住む方が快適に暮らしてもらえればいいわけですから、
その人個人、もう少し言えばその家族の方達に満足してもらえたら良いと考えます。
アップルは万人に受け入れられるデザインですけど、
私の場合は1家族に焦点を当てたデザインということになります。
よりパーソナルなわけです。
その中での全体最適を目指しています。
とまあ、言葉をつらつら並べるは簡単なんですけど、
それを実現させるのはかなり難しいですけどね。
ただ、「全体最適」という視点を持っているかと持っていないかでは
だいぶ様相も変わってくることは間違いありません。
見た目だけにこだわるデザインではなく、
全体最適をデザインする。
これが私が目指すデザインです。